享楽的な傾向 2006 3 5
日本株は、中期的には問題ないと考えていますが、
長期的には(ここでは30年以上)、大いに問題があると思います。
それは、日本人という「人種」が、
別の人種に入れ替わってしまったように思えるからです。
かつての日本人は、勤労・勤勉で、
真面目に「社会のこと」や「国家のこと」を考えていました。
しかし、若者を中心とする「今の日本人」は、どうか。
「その日が楽しければ、遠い将来のことは考えない。
あるいは、社会や国家のことよりも、自分のことが中心。
自分さえよければ、社会や国家のことなんか、面倒くさい」。
そういう自己中心的な傾向がありませんか。
昨日(2006年3月4日)の朝日新聞には、こういう記事がありました。
「1971年から74年生まれ 団塊ジュニア」
「半数『30歳で未出産』」
「第2次ベビーブーム期に生まれた、
いわゆる『団塊ジュニア世代』の女性の約半数が、
30歳時点で、子供を産んでいないことが、
3日、厚生労働省が発表した統計で、わかった」
日本には、人的資源しかありませんので、
少子化は、即、日本の国力低下につながります。
2006年2月12日の朝日新聞のオピニオン欄には、こんな漫画がありました。
キリギリスが楽しそうに歌っているのを見て、アリは、こう言います。
アリ 「君、年金の保険料、払った方がいいんじゃないの」
キリギリス 「老後は、生活保護で食べさせてもらうから、平気」
これは、架空の話を漫画で書いたのではなく、
そういう話を、私も聞いたことがありますので、現実の話だと思います。
もちろん、こういう享楽的な傾向は、
私が大学生の頃にも、少しずつ広がっていました。
あの頃は、大学とは、学問の府であり、こんな話をよく聞きました。
「君は、大学に行かないのか」
「もう俺は、勉強は、たくさんだ。就職して、お金を稼ぎたい」
「大学には、学問をやりたいやつが行けば、いいのさ」
その後、大学が、少しずつ変化してきたと思います。
それは、「学問の府」から「レジャーランド」へ。
私が大学生の時、学生には、三種類ありました。
1 真面目に学問をする人たち。
2 学生運動に夢中になる人たち。
3 レジャーランドの人たち。
3について、わかりにくいと思いますので、説明します。
こういう学生は、学問のことを忘れて、
キリギリスのように、毎日、楽しく遊び、
とりわけ、「娯楽、グルメ、ファッション」に夢中になっていました。
こういう人たちを、当時は、「軟派な人」たちと呼んでいました。
こうした、大学をレジャーランドと勘違いしている「軟派な人たち」は、
最初は、少数派で、異端な存在でしたが、
私が卒業する頃には、少数派を卒業し、さらに勢力を大きく伸ばしていました。